コーヒーはコンビニで買うもの。これが世の中に浸透してきました。
その一方でサードウェーブと呼ばれる、コーヒー本来の味わい・価値を提供すようとする流れも生まれてきています。
そのような流れもコンビニ業界は取り入れつつ、味を進化させています。
最新のコンビニコーヒーを飲み比べてその違いと特徴をまとめました。
1.セブンイレブンの”セブンカフェ”
意外にもセブンイレブンは何度もカウンターコーヒーに挑戦し、幾度となく撤退した過去があります。
30年にも及ぶ挑戦の5度目で”セブンカフェ”が誕生し、コンビニコーヒーの地位を確立しました。
抽出方法はセブンカフェ導入時からペーパードリップ式で、昔ながらの喫茶店同様の方式を採用したのがヒットのきっかけだと言われています。
コーヒー豆はアラビカ種100%で、雑味が残らないようにウォッシュド方式を採用し、さらにブレンドされる4種の豆の特徴を引き出すためにダブル焙煎をしています。
●価格
- レギュラー(R)サイズ…100円
- ラージ(L)サイズ…150円
2.ファミリーマートの”ファミマカフェ”
ファミマカフェは当初エスプレッソマシンで抽出を行なっていましたが、2018年10月にリニューアルし、現在はセブンカフェ同様のペーパードリップ方式を採用しています。
使用しているコーヒー豆は合計4回選別されたコーヒー豆を使用し、ブラジル・コロンビア・グアテマラ・タンザニアの4か国の豆をブレンドしています。
美味しいコーヒーには美味しい水が必要という事で、水道直結の浄軟水器を導入しています。
また、ファミマカフェの特徴としてマシンの近くにシナモンなどのフレーバーが用意してあるので、色々なパターンで楽しむこともできますし、新型マシンになってからは通常のブレンドコーヒーに”濃いめ”というメニューも選択できるようになりました。
●価格
- Sサイズ…100円
- Mサイズ…150円
3.ローソンの”マチカフェ”MACHI café
ローソンのMACHI caféは3社で唯一、店員さんが淹れてくれるサービスで、淹れ方や接客面でのサービスもあり、根強いファンがいることも特徴です。
抽出方法はエスプレッソ方式でコーヒーの美味しい所だけを抽出する様に工夫されています。
コーヒー豆は環境・労働者に配慮したレインフォレスト・アライアンス認証農園産コーヒー豆のみを使用しており、スペシャルティコーヒーやサードウェーブの考え方も取り入れた活動も行なっております。
環境への配慮という事で、3社で唯一タンブラーを持参で10円引きというサービスも行なっており、味や香りだけではない活動も評価されています。
※現在では混雑緩和のためセルフ方式を採用している店舗もあります。
●価格
- Sサイズ…100円
- Mサイズ…150円
4.3社のコーヒーを飲み比べ
今回はセブンカフェRサイズ、ファミマカフェSサイズ(通常メニュー)、MACHI caféSサイズを、それぞれ色・香り・味の3つの視点で比較してみました。
①色
セブンカフェは薄い色で反対側が透けて見える状態でした。
濁りもなく、見た目からしてスッキリしてそうだなという印象です。
ファミマカフェは色が一番濃く、コーヒーらしい色合いです。
濁りはなく、ペーパードリップになったことで油分などもありませんでした。
ローソンのMACHI caféは色は薄いものの、濁りがあり、油分も浮かんでいました。
エスプレッソで抽出した特徴も出ていて、アメリカーノのような雰囲気です。
②香り
セブンカフェは香りは弱いですが、フルーティで爽やかな香りがします。
ファミマカフェは残念ながら香りが弱く、香りを楽しむことができませんでした。
ローソンのMACHI caféは香りもしっかりとあり、フルーティで甘さを感じるような香りがします。
③味
セブンカフェは非常にスッキリとしていて、苦みと酸味のバランスが良く飲みやすいという印象です。
甘味も感じられ、少し冷めてくると豆の味わいも出てきます。
ファミマカフェは苦みが強いものの、全体的には薄いという印象です。
香りも味も薄く、苦みだけはしっかりとしていたので、もしかすると濃いめを選択したほうが良かったのかもしれません。
ローソンのMACHI caféは酸味が強く、万人受けする味わいではないものの、スペシャルティコーヒーの様に豆の特徴を活かしている印象です。
まとめ
今回の比較では
- セブンカフェ…飲みやすく、万人受けする味と香り
- ファミマカフェ…全体的に薄い印象で、濃いめを選択したほうがコーヒー好きには良いかもしれない
- ローソンのMACHI café…香りが良く、スペシャルティコーヒーの様に豆の特徴を活かしたコーヒー
という内容となりました。
各社リニューアルを繰り返しており、ファミリーマートでは2019年10月からスペシャルティコーヒーメニューを導入し、セブンイレブンでも12月からキリマンジャロを使用したスペシャルティコーヒーメニューを発売しています。
さらにローソンでは3社で初めてシングルオリジンのルワンダコーヒーを導入しています。
価格は300円と喫茶店等と変わらないような価格ですが、シングルオリジンをコンビニで楽しめる様になったことが非常に驚きで、今後もコーヒー業界はコンビニが引っ張っていくような印象さえ感じさせます。
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