コーヒーの苦みは2種類あった。舌で感じる焙煎度合いと焦げ

コーヒーは苦い。

そうお考えの方も多いと思いますが、コーヒーの苦みには2種類の苦みがあり、嫌な苦みと心地よい苦みがあります。

今回は苦みの原因と、焙煎との関係についてご紹介いたします。

1.苦みの種類

苦みのイメージ

苦みには2種類あります。

1つは”美味しい苦み“もうひとつは”嫌な苦み“です。

①美味しい苦み

美味しい苦み

苦いものを美味しいと表現することに矛盾を感じると思いますが、人間は慣れることに事によって苦いものや酸っぱいものの中に美味しさを感じるようになります。

小さな子供がピーマンやグレープフルーツなどを好んで食べることが少ないのは、苦いものや酸っぱいものは体に危険だという脳の反応の結果だと言われています。

実際に大人になると食べられるようになったという人も多く、ゴーヤも最初は苦くて食べられなくても食べていくうちに美味しく感じるようになったり、ビールも初めて飲んだ時は苦くて飲めなくても、飲んでいくうちにビールの苦みに美味しさを感じるようになる人も多いです。

この様に飲んだり、食べたりしたときに体が美味しいと感じる苦みが”美味しい苦み”です。

②嫌な苦み

舌の表面にいつまでも残る苦みを感じたことがあると思います。

また、喉の奥に残る苦みを感じたことがある人も多いかと思います。

苦みがある程度の時間できれいに消えてくれれば”キレ”につながるのですが、いつまでも残る苦みは食欲も下げてしまいます。

このように不快感が残る苦みが”嫌な苦み”です。

2.苦みの原因

苦そうなコーヒー豆

コーヒーの苦みにも2種類の苦みがあります。

コーヒーの苦みは焙煎を行うことで作られており、焙煎前の生豆を食べても苦くありません

苦みの元はコーヒーに含まれるクロロゲン酸が主な役割をしており、クロロゲン酸は焙煎の過程で酸味から苦みへと変化していく性質があります。

その為、浅煎りのコーヒー豆は酸味が強く、深煎りになっていくほど苦くなっていきます。

もちろんコーヒーの苦み成分はクロロゲン酸だけでなく、褐色色素やカフェインなど多くの成分が複雑に絡み合うことでコーヒー独特の苦みとなっていますが、この苦みはコーヒー豆が本来持っている苦みであり、深煎りの苦みも”美味しい苦み”に感じられます。

しかし、コーヒー豆を焙煎の過程で焦がしてしまうと”嫌な苦み”が発生します。

焦げの原因は色々あり、

  • 生豆を焙煎機に入れるときの窯の温度が高すぎる
  • 豆の一部だけ焙煎が進み、一部だけ焦げてしまう
  • 焙煎しすぎ

など、多くの理由が考えられます。

肉を焼きすぎると苦くて食べられなくなるように、どれだけ良い食材でも適切な調理方法で料理しないと美味しさは引き出せません

コーヒー豆の焙煎も同じで、適切な焙煎方法で焙煎することでコーヒー豆本来がもつ”美味しい苦み”を引き出すことができるのです。

3.苦みの対策

購入したコーヒーが苦いという場合の2つの対策をご紹介いたします。

①挽き方を粗くする

挽き方

豆のままで購入した場合は、苦み成分をなるべく抽出しないように、豆の挽き目を粗くしてみてください。

粗くすることで抽出時間が短くなり、苦み成分がコーヒーに溶け出しにくくなり、マイルドで飲みやすいコーヒーになります。

②お湯の温度を下げる

温度を下げる

通常のコーヒーは90℃~95℃で抽出しますが、苦みが気になるときは温度を下げてみてください。

コーヒーの苦み成分は高温のお湯に溶け出しやすいので、温度を下げれば下げるほど苦みは収まります。

コーヒー豆を中挽きにして、お湯の温度を60℃くらいで抽出し、お湯の量を半分くらいにすることで濃厚なコーヒーが抽出できます。

そこにお湯を追加して、1杯分の量にすることでホットコーヒーを作る方法もありますので、参考にしてください。

それでも苦みを感じる場合は水出しコーヒーにするのもおススメです。

まとめ

苦みには”美味しい苦み”と”嫌な苦み”がありました。

本来コーヒー豆がもつ苦みを引き出す焙煎を行うことで、美味しい苦みをもつコーヒーを作ることができます

苦みを調整する時は、豆の挽き方お湯の温度がポイントでした。

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