自宅でエスプレッソが飲みたい。
モカエキスプレスがあれば、高額なエスプレッソマシンが無くてもエスプレッソが楽しめて、カフェラテ・カプチーノも淹れられます!
今回はモカエクスプレスの商標を持つビアレッティ社の製品を使ってエスプレッソを淹れるコツをご紹介いたします。
1.エスプレッソとは
エスプレッソは水蒸気や機械で圧力をかけて、コーヒーを抽出する方法で、短時間で抽出するため雑味などが少なく、抽出量は少ない分、濃厚で飲んだ後のアフターテイストが長く続くのが特徴です。
約100年前にイタリアで開発され、日本での歴史は浅いですが、ミルクを入れたカフェラテやカプチーノとして良く飲まれています。
2.エスプレッソマシン
自宅で気軽にできるエスプレッソマシンはいくつかあり、電気で圧力をかけて抽出する機械式マシンや、直火で水を入れるボイラー(タンク)の中の圧力を上げて、抽出する直火式などがあります。
ただ、電気式エスプレッソマシンが高額なものが多く、コーヒー豆を自宅で挽いて、バスケットと呼ばれるコーヒーを抽出するカップに入れて抽出するセミオートタイプのマシンでも1万円以上する物が多く、豆を挽くところから抽出までボタン一つで完了するようなオートタイプのマシンだと10万円以上する物もあります。
今回は5,000円も出せば購入できるモカエキスプレスの使用方法とコツについてご紹介いたします。
3.モカエキスプレス(マキネッタ)とは
モカエキスプレスはマキネッタ(小型のコーヒー抽出器)とも呼ばれ、イタリアの家庭には必ず1台はあると言っていいほどの人気商品です。
構造は単純で、本体下部のタンクに水を入れて、火にかけることでボイラー(タンク)内の水が沸騰し、圧力が上がります。
そこで押し上げられたお湯が本体上部のサーバー部分に移動する間に、コーヒーの粉の中を通過することでコーヒーが抽出されるという仕組みです。
最近ではキャンプなどのアウトドアシーンで美味しいコーヒーを飲みたいという声に押され、モカエキスプレスでエスプレッソをキャンプ場で淹れるのも注目されています。
今回はモカエキスプレスを世に送り出し、商標を持つビアレッティ社のマキネッタを使って使用方法をご紹介していきます。
4.モカエキスプレスの使用方法とコツ
①準備するもの
- モカエキスプレス本体(ビアレッティ社)
- コンロ
- ガス
コンロはモカエキスプレスを安定して乗せられるものにしてください。
家庭用のコンロの場合は魚を焼く網を使ってもいいかと思います。
モカエキスプレスの注意点は、抽出したいカップに応じた器具をご用意ください。
他のマネキッタも同様ですが、モカエキスプレスはバスケットの大きさが決まっていて、バスケットの中にきちんとコーヒーの粉を入れないと、バスケットの中でコーヒーの粉が泳いでしまい、美味しいエスプレッソが抽出できません。
もし、ご家族で使用する場合は4カップと2カップの2台を用意すると、場面に応じて対応できると思います。
②コーヒー豆を準備する
エスプレッソなので深煎りのフレンチローストやイタリアンローストが良いかというと、そうでもなく、中煎りのコーヒー豆でも美味しく抽出できます。
今回は中煎りのシティローストで作りました。
挽き方は細挽きです。
機械式エスプレッソマシンで使うような超細挽きにすると、コーヒー豆を入れるバスケットの穴を通り抜けてしまうので、一般的な細挽き程度で十分です。
③ボイラー(タンク)に水を入れる
水は水道水で大丈夫ですが、気になる方はミネラルウォーターを使用しても良いですが、コーヒーには軟水が合いますので、海外の水で硬水と書かれているものは使用をさけてください。
また、水道水をそのまま使うのに抵抗がある方で、水道水を一度沸騰させた場合は必ず水の状態まで冷ましてから使用する様にしてください。
この時、絶対に安全弁よりも水位が高くならないようにして下さい。
本来圧力が高くなりすぎたときに、水蒸気が安全弁から抜けることで、安全性を確保していますが、水位が安全弁よりも高いと、圧力がかかった際に安全弁からお湯が噴き出すことがあります。
必ず安全弁よりも水位が低いことを確認してから次のステップへ進んでください。
④バスケットにコーヒーを入れる
バスケットに細挽きにしたコーヒーの粉を入れます。
この時、水を入れたボイラーにバスケットをセットした状態でコーヒーの粉を入れても良いですが、粉を平らにしたりするので、ボイラーにセットする前に粉を入れる方法をおすすめします。
コツはコーヒーの粉をスプーンで押し込むことなく、粉の表面を滑らかにする程度にすることがポイントです。
どうしても押し込んだほうが圧力がかかって良いようなイメージがありますが、圧力がかかりすぎる場合もあり、抽出されたコーヒーも非常に苦くなることもあるので、押し込むことなく、バスケットをトントンとテーブルに落としたりして表面を滑らかにする程度にしておきましょう。
また先にも説明しましたが、このバスケットの中に一杯までコーヒーの粉が入っていないと、抽出時にバスケットの中で粉が泳いでしまうので、美味しいコーヒーが出ません。
すり切れ一杯までコーヒーの粉を入れることもポイントです。
⑤バスケットをボイラーにセットする
水の入ったボイラーに、コーヒーの粉を入れたバスケットをセットします。
この時に重要なのが、バスケットの淵などにコーヒーの粉が付いていないかをチェックして、付いていればきれいに拭ってください。
バスケットの淵にコーヒーの粉が付いていると、その隙間から水蒸気が漏れてしまい、上手く圧力がかかりません。
⑥サーバー部分を取り付ける
コーヒーを受けるサーバー部分を取り付けます。
この時、しっかりと固定するまで締めるようにしてください。
これも緩いと水蒸気が抜けてしまい、圧力がかからず上手く抽出できなくなってしまいます。
⑦弱火にかける
弱火にかけて抽出を始めます。
この時火を付けて、火力を調節してからモカエキスプレスを乗せるようにしてください。
大きな火が出て、ハンドル部分が焦げたり、溶けてしまったりすることがあります。
⑧抽出が始まる
火力は変えることなく、約4~5分程度で抽出が始まります。
ここでのポイントは火を消すタイミングです。
このように最初は泡のような状態で抽出が始まり、徐々に液体が出てきます。
コーヒーが徐々にサーバーに溜まってきました。
サーバーの約3分1~半分程度まで溜まったところで火を消します。
火を消してもしばらくは抽出が続き、自然と止まったところで終了となります。
火を消さずに最後まで抽出を続けると、コボコボという音が出ます。
これはボイラーの中の水が無くなったことを示していますので、早めに火を消してください。
最後まで抽出をすると、薄い色のコーヒーが出てきて、この薄い色のコーヒーは苦みや雑味ばかりで、美味しくありません。
この薄いコーヒーが出る前に抽出を終えたほうが、濃厚で美味しいエスプレッソができますので、途中で火を消すことをおすすめします。
抽出したエスプレッソです。
機械式で抽出するエスプレッソと違い、クレマと呼ばれる泡状の物はありませんが、味はしっかりと濃厚で飲み終わった後のアフターテイストも楽しむことができます。
⑨カフェラテ
今回はミルクを電子レンジで温めてカフェラテにしました。
ミルクを温めて、先ほどのエスプレッソに入れます。
ミルクフォーマー等を使って泡立てることで、ラテアートも楽しむことができるかもしれませんね。
⑩お手入れ
重要なポイントです。
洗うときは洗剤を使わないでください。
このように抽出後はコーヒーの油成分がサーバー部分やバスケット部分についています。
これはこのままにしておいてください。
水やお湯で軽く流せば十分です。
この油成分を洗剤で取ってしまうと、せっかくできた油膜が取れてしまい、モカエキスプレスの金属臭がコーヒーに移ってしまいます。
ビアレッティやその他のモカエキスプレスは主にアルミでできていて、アルミの匂いがコーヒーに移ることから、ビアレッティを買ったすぐは、コーヒーを抽出して捨てるという作業を3回も行います。
もし洗剤で洗ってしまった場合は、もう一度3回捨てることになります。
どうしても洗わないのが気になるという方はステンレス製のモカエキスプレスを選べば、洗っても金属臭が気にならないのでおすすめです。
まとめ
手軽に自宅でできるモカエキスプレス
美味しく淹れるポイントは
- 細挽きにしたコーヒーの粉をすり切れ一杯入れる
- バスケットの周りをきれいにする
- サーバー部分をしっかりと固定する
- 途中で火を消す
の4点でした。
最近では自宅ではなく、キャンプなどのアウトドアでも注目されています。
ぜひドリップだけではなく、エスプレッソも楽しんでみてください。
●コーヒー豆を購入した人はこちら
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